▼担当学生記者
久保田貴晴(18歳:取材時)
▼取材日
2001/11/1(木)
▼取材時間
10:00~12:30
▼取材地
東京工科大学
▼取材の雰囲気
学生には驚きを与えなければならない。
担当学生記者:
久保田貴晴(18歳:取材時)
以前からやってみたいと申し出ていた取材であるとともに、ひさしぶりの担当記者ということもあり、取材前はかなり緊張していました。しかし、取材が始まってしまうと相磯先生は非常に話しやすい方で、その緊張はなくなり、純粋に取材を楽しむことができました。
相磯先生の子供時代の話し、その後どのような生活を送って現在の大学教授、大学経営者というものになったのかを、いろいろなお話しを入り混ぜながらわかりやすく話していただけました。また、自分自身教育に興味を持ち、そちらの方向に進んでいきたい者としてぜひ聞いてみたかった、日本の教育の現状や、今後どのようにしていけばよいのかというお話しも聞くことができ、非常に満足のいく取材であると共に、とても価値のある取材であったと思います。
相磯先生から聞いたお話しを十分に自分の中で消化をして、今後の教育を学ぶ上での糧にできればと思っています。
教員の役割は学生に驚きを与えること
同行学生記者:
市川紘生(23歳:取材時)
今、非常に日本の社会の中の"大学”というものの意義が問われていると思います。その中で、相磯先生は大学改革の先頭を走っていらっさいました。アメリカの大学を1つの理想像に据えて、改革を目指しているようです。そのように、学生に授業を提供する環境を作りだす側から話を伺えたことは非常に興味深いところでした。
自分は今まで大学で必死に勉強している方ではないです。自分が悪いのかもしれませんしかし、多くの人間がそのようになってるという事実は、きっと、教育システムという構造上の問題があるのでしょう。相磯先生の仰った「驚きが学生のインセンティブに繋がる」という事は非常に納得し、大学の授業であまり真剣に勉強できなかった自分に対して非常に楽な気分になりました。
何故なら、やりたい事なんか何もなく大学に入ったくせして、(コレが構造上の問題かも)色々とやる事できたのは驚きを与えられた時だっだんです。が。授業では、高校の延長という形で受けてしまい何も驚きをがなかった部分があった訳です。
しかし、何より思ったことは相磯先生がコンピューター設計者という技術者から大学改革者へ という経歴の凄さです。先生は、今、その環境で自分ができる事に対し最善を尽くしてる方なのではないでしょうか? たまたま、電子工学に進まれそこで自分のできる事に対し最善をつくされ、結果を出し今度は教授となってから、教授としてできる事に最善を尽くされ、SFCという結果を出す。凄いですよ”成功者はどんな環境に置かれても常に最大の力を発揮し、 最後には環境までも自分で変えてしまいます。” という体現者ですね。
今その瞬間、瞬間、自分のできる事に対し真剣なのか?”今”を大事にする事を改めて認識しました。
学生の独創性や創造性なんて、ほっといたらでてこない。
同行学生記者:
安東英之(23歳:取材時)
「学生の独創性や創造性なんて、ほっといたらでてこない。」この言葉は、学生生活をのんびりと過ごしてしまった自分の胸にグサッときました。相磯先生によるといろんな大変な課題に取り組んだりすることや、世界中のすごい人に会うことで学生の中から、自分でやろうという気持ちが芽生えてくるということでした。
確かに日本の大学は入るのが難しいのに、入ってしまえば単位を取るのも意外と簡単で、広く浅くの授業の中では自分の中に残るものがないと思います。たくさんの優秀な生徒を育て上げた相磯さんならではの言葉だと思います。話を全部聞いたあとに日本の大学はだめだな~と思ってしまいました。
大学は教官で決まるといっていたことも、そうだなと思いました。でも半分は生徒が悪いそうです。それも納得です。ですがSFCのような目的発見解決型の大学が増えて、大学つまんね~という生徒が減って欲しいと思いました。自分もこれから大学に対して、もっと主体的に働きかけなければと強く感じました。
人間関係を築いていく上で大切なのはいかに自己犠牲ができるかだ
同行学生記者:
稲葉綾(21歳:取材時)
ヴァイタリティ-あふれた方でした!!70前のお年にしてまだ改革していこうという姿勢が先生の若さの秘訣だと思いました。先生は「私は運がいいんだよ」とおっしゃっていましたが、先生の生き方から、運とは自分で引き寄せる物なのかもしれないと思いました。技術者として最前線を歩み、そして大学経営者、教育者としても現在最前線の改革をするという、どちらも線路の無い道を切り開くのは並大抵なことではないはずです。「自分で言い出すから責任は最後までもたないといけないんだよ。」という信念を貫いてこられ、地道な努力を着実に積み重ねられたからこそ周りからの絶大なる信頼を受けられたのだと思いました。これこそ努力の賜物というのではないでしょうか。 先生が大学に入られた時、大学ってこんなに面白いんだ!と驚いたそうですが、この感受性の豊かさは確かに今の私にはありません。今の学生は大学の授業に頼りすぎで、自分達で問題を発見して解決しようという姿勢に欠けているという言葉は大学生である私の身が引き締まる思いがしました。
先生は今までご自身が得てきたものをフルに多くの人に伝え、生かしていっている所が素晴らしいと思います。だからやればやるほどまたやりたい事が出てくるのは自然な結果なのかもしれません。 今回の取材で感じた事は、自然な流れというものでした。こういうふうに自然に生きるのが実は一番難しいのでは?と思いました。
「人間関係を築いていく上で大切なのはいかに自己犠牲ができるかだ」普段、人間関係は大事だというのは良く聞きますが、自己犠牲というのは初めてで新鮮でした。素晴らしい人間関係を築いてこられた先生ならではの言葉だと思います。犠牲とは、我慢・忍耐という今の私たちに欠けているものにつながっている意味で深い響きを含む言葉でした。
環境に恵まれていなかったことがよかった
同行学生記者:
有山佳美(20歳:取材時)
取材を通して、本当にすごい方にお会いすることができたなあと感じています。
相磯先生は繰り返し「基礎ほど重要なものはない」とおっしゃっていました。地味なことだけど、華やかな世界ばかりを見ないでほしいと。環境に恵まれていなかったおかけでそれに気付くことができたのだそうです。私たちは環境に恵まれすぎていることが逆によくないようです。普通は「恵まれていていいねえ」というようなところを、意外な言葉が出てきたのですごく印象に残りました。
また、教育に対してしっかりとした考えを持っていらっしゃる方でした。相磯先生のお話しと、ゆかりさんが話していることが重なったりして、その考えはしっかりと生徒さんに伝わっていることがわかりました。授業を楽しくすること、教育を改革することには教員の情熱が必要だとおっしゃっていましたが、それを身をもって示している方だなあと思いました。自分の考えが生徒に引き継がれ、自分の立ち上げたSFCはずっと残る。自分の考えややったことが後世に残るというのは、本当に幸せだしうらやましいことだなあと心から感じました。
そして、自分はこんな大学生活を送っていていいのかと考えさせられました。『問題発見解決型教育』が大事だということを言っておられましたが、自分はその教育からとことん遠いところにいる気がするし、むしろそこから逃げているのではないかと感じるほどでした。
さらに、人生に必要なものの1つとして『人間関係』があるというお話は、すごく納得でした。豊かで良い人間関係は自分の欠点をカバーしてくれる。自己犠牲がどこまでできるかで変わってくる。その苦労した分だけ見返りはある。実際に経験されている方がおっしゃることだからこその強い説得力がありました。こんな先生に恵まれたら幸せだなあとつくづく感じました。そして、こんな人のおかげて教育は支えられているのかなあとも思いました。
最後に学長室を見せていただいたのですが、部屋のすごさはもちろんのこと、そこの窓からは滝あり、松ありの日本庭園のような景色を見ることができ、一体ここはどこなんだろうというような気分でした。本当に驚きです。普段触れることのできない教育、学校の裏側というのを少し覗けた取材でもありました。
学校改革は永久に続くもの
同行学生記者:
平尾ゆかり(26歳:取材時)
今、世の中では散々、「今の学校はだめだ、変革が必要だ」と言われていますが、相磯先生は理想論だけでなく実際にSFCというものすごい学校を作った方です。
相磯先生は環境情報学部の初代学部長なのですが、そんな先生は何度も「SFCの設立という大プロジェクトに携わることができ、本当に私は幸せだし、運が良いと思う。」と、びっくりするほど謙虚なお話でした。
SFCの設立時だけでなく、先生の”生き様”は自分から「これやります」といって出て行くタイプではなく、どのタイミングでも、人から必要とされて声をかけられ、その期待に着実にしっかりと応えていく方なのだとわかりました。そしてそれを、「私は運が良い」と。。。
”社会から必要とされる人間になる”、という素敵な生き方ですよね。