▼担当学生記者
青山亮子(21歳:取材時)
▼取材日
2003/4/30(水)
▼取材時間
14:00~17:00
▼取材地
暮しの手帖社
▼取材の雰囲気
タイムスリップをしたようなレトロで素敵な建物の一室で、お話を伺いました。大橋さんは、とてもきさくに色々なことを話して下さって、変に緊張せずに楽しくお話を聞くことができました。お話されているときの目の輝きが印象的でした。
暮しの手帖という雑誌は戦後の焼け野原まもなくから創刊されて、今まで50年以上の歴史を歩んできた雑誌です。そんな中で、今でも伝えたいことが尽きない。「何でそんなに伝えたいことがあるのでしょう?」と尋ねたところ、大橋さんは「私は昔から色々なことに対して感じることが人よりも多かったと思います。それを雑誌という”物を作る”ことを通して表現していくことが好きなのです。」とおっしゃいました。
この間の最終MTGでゆかりさんとお話をしたときに「私は自分が心から思ったことは、人に発信せずにはいられないんです。」 とお話したところ「あなたは表現者なんだね。」と言われ、そうか、表現者か、考えたこともなかったと思って心に留めていました。今日の取材で、大橋さんも表現者だと思いました。
日々の暮らしの中でレストランへ行って、美味しいものを食べるとレシピを聞いたり感じたことをすぐに書き留めて「すてきなあなたに」という暮らしの手帖の中のエッセイに書いてしまうくらいで読者に伝えずにはいられないという思いが、そこにはあるのだそうです。私は「すてきなあなたに」というエッセイがきっかけで大橋鎮子さんを知り、そのエッセイに惹かれていました。 大橋さんにぜひ取材をしてみたい。そこには、何かあると思いました。私も大橋さんと同じ表現者であって、同じように、日々の暮らしの中で感じたことを発信することをせずにはいられない。 だから私は大橋さんに惹かれ、取材をしたかったのだと思いました。
鍵は、自分の中にあるのですね。
暮しの手帖社では定年は一応あるのですが、退職してもその人の持っている経験や知識を重視していて何かその方の持っている知識などを借りたいときは、その方に協力してもらって商品テストなどに参加してもらっているそうです。お金では経験は買えないから、という事でした。
今の社会では、入社する時からすぐに使える知識を求める傾向にあると思うのですが、暮しの手帖社では会社で経験を積ませて、人を育てているという感じがしました。
本当に今回の取材に参加できて、よかったです☆どうもありがとうございました。本当はもっと色々感じたのですが、まだ気持ちがいっぱいいっぱいで整理がついていないので、これからゆっくり整理していきたいと思います。
大橋さんは苦しいこともいやなことも、「嫌だ」と思わないようにしているそうです。私も、嫌なことがあっても「嫌だ」と思わないように、なるたけ後ろ向きに考えないように…という気持ちだけはもつようにしています。でも、やっぱり目を背けたくなってしまうくらいつらい出来事は、「あとから考えれば自分を成長させてくれる種になるんだから」と思えてもやはりうじうじ考えたりしてしまう自分がいたりします。
でも、大橋さんはことばで言っているだけではない、気持ちだけもっているわけではない。ほんとうに何もかも楽しもう、自分が正しいと思ったことを信じようし、そしてきちんとそれを実行しています。そう感じました。
『暮らしの手帖』は、世の中の風潮がどのような方向を向いていても、常に暮らしにほんとう大切なものを曲がることなく伝えてきた雑誌です。そのように世の中の流れと違ったことをするのは不安ではないのか、という質問をしたときも、「自分はこのままでいい」と信じるから、不安はない!と言い切っていらっしゃいました。「自分はこのままでいい」と信じることは、自分が今まで生きてきた歴史が判断することだともおっしゃっていました。
こういったお話を聞いて、自分が生きてきた歴史が現在の自分に与える影響の大きさ、自分を信じ、日々を楽しむことでできる強靭な精神の素敵さを感じました。そして、私も何かつらいことがあっても、うじうじ悩んで気持ちだけ強くいる“ふり”なんてして強がっている暇があったらもっと毎日を楽しむようにし、自分の思いや大切にしたいことをしっかりと信じられるようになりたいと思いました。