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記者(以下、記): 鷲田さんの中学・高校時代のお話を聞かせてください。中学・高校時代はどんなことに夢中になっていましたか?
鷲田さん: 中学・高校時代は、何と言ってもラブですね(笑)。これは仕方がないんです、みんな色気づく頃だから。中高時代、ラブは2回くらい大きなことがありましたね。 あと、中学生のときは生徒会活動が好きでしたね。中学2年生のときは生徒会長を務めました。学校の色々な仕事をやりました。生徒会活動は中3の前期までやって、中3の後半からは転落の人生(笑)。 記: えっ、転落ですか? 鷲田さん: そう、転落(笑)。僕は中3の頃からバンドを始めて、でかい音でギターを演奏していたんです。今では、高校生の半分くらいがバンドをやりますよね?当時は中高生でバンドをやる人はほとんどいなかったんです。今やバンドは健全なクラブ活動みたいになっていますが、当時は「バンド=不良」というイメージがありました。「京都新聞」の一面の論説に「エレキと不良化」という見出しで、僕らのバンドが演奏している写真が掲載されたんです(笑)。それが先生の目に触れ、校長室に呼び出されて、「まさか授業中じゃないだろうな?」とか色々聞かれて、お説教されましたね。 沢田研二がいたバンドで「タイガース」って知っていますか?彼らも京都出身で、僕らの一つ上の先輩でした。放課後、同じ喫茶店やスタジオで練習していたので、よく会いました。僕らのバンドも頑張っていて、京都のバンドの大会で大学生に勝って最年少優勝したんです。 記: すごいですね!! 鷲田さん: 中3から高2のときは、とにかく遊びまくりましたね。そんなわけで、高校のときは成績はがた落ちで、ぼろぼろでした。親も学校に呼び出されたりしていたようです。 記: それでも京都大学に進学されたんですよね。大学進学はいつ頃から意識されたのですか? 鷲田さん: 高2の終わりですね。その頃に進路指導の個人面談があったんです。先生に「お前は大学に行くのか?」と聞かれて、「もちろん行きたいです」と言いました。「どこの大学に行きたいのか?」と聞かれて、京都だし京都大学かなぁと思い、「京大に行きたいです」と答えました。そうしたら、「逆立ちしても、2浪しても入れない」と笑われたんです。一番嫌いだった先生にそう言われて、むかーっときてね、よし、やってやろうじゃないか!絶対に受かってやる!と固く心に誓ったんです。 記: どれくらい受験勉強しましたか?
鷲田さん: 高校3年生のときは、寝る時間以外は1日中勉強していましたね。高3だし血の気も多いでしょ?誘惑を排除しようと思って、夏休みには福井にある親戚の尼寺に行って、本堂の2階で2ヶ月近く受験勉強しました。ところが、そこには誘惑が多くって多くって(笑)。尼寺でしょう?お弟子さんたちがいるんですが、女の世界なんです。外から帰ってくると「今日も暑いわねー」と言って、僕のことなんてお構いなしに、上半身はだけられるんです。スキンヘッドに裸って色っぽいんですね。もうドキドキしてしまうし、目のやり場もなくて、本当に辛かったです。もう1つ辛いことがありました。尼さん自身は一人住まいなので、ご飯が余って腐ってしまうんです。もったいないからということで、それを食べさせられたんです。とにかく、その2つが辛かった(笑)。でも、勉強ははかどりました。成績は右肩上がりで、嫌味を言った先生に「絶対滑らない」と言わせるところまでのぼりつめ、京大の文学部に合格しました。 記: なぜ文学部を選ばれたんですか? 鷲田さん: 先ほど言った通り、バンドで音楽をやっていました。あと、高校生のときは戯曲を書いていました。音楽や戯曲が好きだったので、文学部にしたんです。 でも、文学部を受験することを親には言っていませんでした。親父は建築の職人でした。なので、僕は「後を継げ」とか「理工系に行け」と言われていました。文学部なんて、親は絶対に許さないと分かっていました。なので、理工系に行くと嘘をついて、数3や化学、物理も全部勉強していたんです。実際には文学部を受けたので、約束と違うじゃないかということで嘘つきだということになりました。でも、せっかく京大に受かったし、仕方がないということで学費を自分で出すという条件のもとで文学部に進みました。 記: 大学ではクラブやサークルに所属していましたか? 鷲田さん: 大学では美術部に入っていました。縦も横も2、3メートルあるような大きなキャンバスに向かって、絵を描いたりしていました。大学に入ってからバンドを再開し、大学2年生までギターを弾いていましたね。 記: 音楽に美術にと芸術方面に興味があったのですね。 鷲田さん: そうですね。実はあんまり学問には向いていないのかもしれない(笑)。 でも大学院に進んでからは、すっかり哲学が面白くなり、こんなに面白いものかあるのかと勉強ばかりしていました。朝9時から夕方のアルバイトに行くまではずっと哲学科の図書館にいて、ひたすら本を読んでいました。 記: お話をお聞きしていると、鷲田さんは色々なことにとことん熱中する性格なのですね。 鷲田さん: それはあると思いますね。物にもすぐ熱中するし、人にもすぐ惚れてしまうんです。のめりこみやすい性格なんでしょうね。でも冷めやすいのかも(笑)。 |