インターネットのお仕事人辞典 トップページ > インターネットのお仕事人辞典(R) > [コラム]オンリー・ワンって何だろう?
[コラム]オンリー・ワンって何だろう?

キャリナビを理解する上で、とっても大事なこと。


第4回 誰を取材するのか?という問題(後編)

さて、引き続き「オンリーワンって何だろう?」を
丁寧に検証するコーナーです。今回は、
前回の続き「誰を取材するのか?という問題(後編)」です。


ある日、キャリナビに学生が来たとします。
彼女が「私は記者になりたいのかもしれない・・・」と
言っていたとします。残念ながら・・・キャリナビは、
そこで記者の方を紹介するとは限りません。

もし、切実に「どうしても!!!」と言える状態であれば
取材をする上でも、その学生記者だけが持った”面白い切り口”で
取材をしてきてくれる可能性が高いので、OKとなります。

しかし、あやふやで、なんとなくで・・・といったとき、
全く違った職業の人を、敢えて、紹介をする場合がほとんどです。
その学生記者の考え方の特性・志向・友達同士で話をしている内容、
普段の生活雰囲気などなど、様々な点から鑑みて、
「この人にとっては、こんな人と会わせてみたら面白いかもしれない」
という点から、紹介をしています。

言葉で説明することはなかなか難しいのですが、
学生記者側の特性・側面と、ナビゲーター側の特性・側面の
掛けあわせで、初めて人の心を揺さぶるような記事が生まれます。



また、キャリナビはお仕事図鑑を作っているわけではありません。
職業名の一覧を作り、そこから、
「●●という職業だから、ちょうどその職業の人居なかったんだよね。
じゃあ取材しましょう。」という話には、
少なくとも今まではなりませんでした。

どうやら私達は、取材をさせていただく方の”人となり”・”人間性”
ということにコダワリ、随分考えて来たように思います。
ですので逆を言うと、同じ職業で働く人であっても、
それぞれのストーリーがあるので、取材は行って来ました。
例えばキャリナビには、看護士さんのナビゲーターが数名いらっしゃいます。
しかし、どの方も・・・
全く違う道・視点・考え方をもって、同じ職業に就いています。
職業という切り口ではひとくくりにはできない”何か”・”世界観”があります。

そしてその”何か”・”世界観”・違う道・視点・考え方こそが、
いわゆる「オンリーワン」という、核なのです。



もうひとつ。

前回の前編でも少し書きましたが「若者がそれを読み取れるのかどうか」
という問題もあります。
以前から何度もお伝えしているように、若者達の視点こそ本質、という点から
私達は活動を進めて来ました。
”経験が浅いからこそ、本質を見抜く力が優れている。”

しかし一方で、若者達が、分かりやすさ、を求めることは事実です。
言葉の裏側・そのご苦労を読み取る力が足りないことも多々あります。

その場合・・・、ナビゲーターさんとはケンカになるんです。:-)
ナビゲーターも怒り出します。
「こんな若者をよこしやがって!貴重な時間を返せ!!
(俺は一生懸命にしゃべってやったんだあ!)」と。
実はキャリナビの活動が社会に注目される前までは、
この手のケンカはよくあった出来事でした。
(ここ数年は大人側の方も恐縮して下さるのか・・・
そういうことはめっきり少なくなってしましたが。。残念です。)

しかし、正直申し上げると・・・ケンカになるというのは良い方なのです。
ホンネをぶつけ合えている、という意味なのだから。

それよりも、学生記者が何も言わずに黙ってしまい、心の中で、
「社会なんてこんなもんだ。やっぱり夢なんか持ったってしょうがない。
やってらんねー」と、傷ついてしまったとき。
そうなったときのフォローは・・・本当に大変で大変で。
活動の目的が逆になってしまいます。

だからこそ、ナビゲーターと学生記者の掛け合わせは、
非常に大事なポイントなのです。

そう考えていくと、キャリナビの活動というのは・・・
ひとりひとり人間相手の、とにかく手間のかかる活動であることだけは
確かのようです。
若者達が、自分達の視点で見たもの・感じたものを、
アウトプットととして出して、人に見てもらえる形にして残す。

その場作りは、想像以上のエネルギーを必要とします。




最後にまとめの意味を含め、下記をお伝えしたいと思います。

今までキャリナビでは、様々な地域に出向き、突撃取材を行ってまいりました。
”スタディーツアー”という機会を通して行っています。
ある地域へ出かけて行き、本屋さんへ入って地元の雑誌を買って、
「誰を取材しようか?」と考えて直接お電話をさせて頂いたり、
その地域の知り合いの方を通じて、ナビゲーターになる方をご紹介頂いたり。

「東京のキャリナビという非営利団体なのですが、
取材をさせていただけませでしょうか?」
全く見知らぬ地域での取材。
しかも、生き方・働き方に触れるような”深い”話を聞き出すことが目的。
緊張の一瞬です。

学生記者にとっては、肝試し的な要素も含まれるのですが
大抵は「おお、遠くからやってきたのか!」と
往々にして喜んで取材を受けてくださいました。
※ご協力を頂いた皆様、本当にありがとうございました。

ところがある日、
「キャリナビの活動は東京だからできるんだよね。
地方だったら、すぐに取材できる人が居なくなってしまうよ」という事を、
ある方から耳にしたことがありました。

−−−本当に、そうなのでしょうか?

私達は、先に記したスタディーツアーのような場面を持っていたものですから、
「そうだろうか?」と思ってしまいました。
もしかしたらその方は、たまたまそのとき、
何かそのように感じる現実と対峙していた時なのかもしれません。
もちろん、東京には人が多く集まっているという側面は事実だと思います。
人数が多いという意味で、取材対象者になる方も多いです。
しかしだからといって基本的には「東京だから可能」という話ではないと思います。

私達は、高度成長期時代以前であれば、
おじいちゃま・おばあちゃまや、両親や親戚の背中から見ていたであろう
”働く姿”というものを、
『取材活動』という場に置き換えて行っていると考えているからです。

取材慣れしている方は・・・言葉が決まっている事も多く、面白みに欠ける。
普段、あまり目に留まらないような近くにいる方のお話こそが、
実は圧倒的に面白い・学ぶところがある、ということを、
学生達は良く知っています。

ですから、必ずやみなさんの周りにも、
お近くにもナビゲーターになるべく人たちは
たくさんいらっしゃるのだと思います。
少し、耳を傾ける・目を向ける、気持ちの余裕さえあれば。



前編の冒頭で申し上げましたとおり、
本来であれば、誰でもが若者達のナビゲーターなんだと思います。
それはきっと、紛れも無い事実です。みなが背中を見られています。

しかし、第1回の問題提起でお伝えしました通り、誰でも彼でも
”若者が大人の話を聞けばすぐにナビゲーター”という話ではありません。
その際、どういう『環境』で話をするのか、ということを
少し丁寧に考えていく必要があるのだと思います。

では環境とは何でしょうか?

まず、話を聞く側の学生の読み取る力の問題。
次に、話をする側のナビゲーターの言語力やパフォーマンスといった、表現力の問題。
その両者の掛け合わせであるということ。
更には、本活動が社会からどういう評価をしていただいているのか、というチカラ加減も。

そして最後に大事なのは、ナビゲーターの”タイミング”なのだと思います。
今年でなくとも、来年なら・・・。再来年なら・・・。
ナビゲータになっていただく「大人」も、ぐんぐん成長するのです。
成長するのは、若者だけではないのです。
背中を見せてもよいタイミング。背中を見せられるタイミング。

これらの要素が様々な形で組み合わさったとき、
必ず、誰もが若者達にとってのナビゲーターになることができる、と、
そう思っております。(完)

◆取材活動を行う際に参考にしている領域
     
  • 愛と心理療法  
  • 武士道  
  • モモ  
  • インディゴ・チルドレン  
  • こもって、よし!
2006.6.15 キャリナビ代表 しぶやゆかり
他のナビゲーターを探す
トップページに戻る
特集1:素朴な疑問・悩み
特集2:ナビゲーターが”決めた道”ごと
全ナビゲーター一覧
もっと詳しく探す
フリーワードで探す

こちらも読んで☆
[コラム]オンリーワンって何だろう?
インスパイアされた読者の声
一言聞かせて!

キャリナビ・インタビュー本

購入する
出版への思いを読む

購入する
代表の前書きを読む

キャリナビ・心に響いた
オンリーワン・ワード集

購入する
詳しく見る