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『モモ』
時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にかえしてくれた女の子のふしぎな物語

時間ってなんだろう?
時間がある人、時間がない人。
とても大事なことを物語で教えてくれる本

円形劇場の廃墟に住みついた、もじゃもじゃ頭で粗末な身なりをした不思議な少女モモ。黙って話を聞くだけで、人の心を溶かし悩みを解消させる能力を持った彼女のまわりには、いつもたくさんの大人や子どもたちが集まっていた。しかし「時間」を人間に倹約させることにより、世界中の余分な「時間」を独占しようとする「灰色の男たち」の出現により、町じゅうの人々はとりとめのないお喋りや、ゆとりのある生活を次第に失っていく。

本書は、時間どろぼうである「灰色の男たち」とモモの対決というスリルあふれる展開を通して、1分1秒と時間に追われる現代社会へ、警鐘を鳴らしている。たとえば、モモの友だちだったニノが「スピード料理」の店を始め、大繁盛しているせいで他人とわずかな世間話をする暇もないというように、時間を盗まれた人たちは、現代の私たちの姿そのものとして描かれている。昨今、モモのように際限のない時間の中で、空想をめぐらせ楽しむ生活はほとんど忘れられている。子どもばかりでなく、忙しい大人たちにも夢見ることの大切さを教えてくれる本だ。(amazon.co.jp DBより 砂塚洋美氏)

■ ミヒャエル・エンデ(著)
■ 大島かおり (翻訳)
■ 岩波書店
■ 1976年9月発行
■ 価格 1,785円
■ 360ページ
■ ISBN:4-00-110687-6

目次
第一部 モモとその友だち
  1. 大きな都会と小さな少女
  2. めずらしい性質とめずらしくもない喧嘩
  3. 暴風ごっこと、本物の夕立
  4. 無口なおじいさんとおしゃべりな若者
  5. 大勢のための物語と、ひとりだけのための物語

第二部 灰色の男達
  1. インチキで人をまるめこむ計算
  2. 友だちの訪問と敵の訪問
  3. ふくれあがった夢と、少しのためらい
  4. 開かれなかった良い集会と、開かれた悪い集会
  5. 激しい追跡と、のんびりした逃亡
  6. わるものが危機の打開に頭をしぼるとき
  7. モモ、時間の国につく
第三部 <時間の花>
  1. 向こうでは1日、ここでは1年
  2. 食べ物はたっぷり、話はちょっぴり
  3. 再会、そして本当の別れ
  4. 豊かさの中の苦しみ
  5. 大きな不安と、もっと大きな勇気
  6. 前ばかり見て、後ろを振り返らないと…
  7. 包囲の中での決意
  8. 追手を追う
  9. 終わり、そして新しい始まり
推薦図書コメント
全国高等学校進路指導協議会会長 萩原信一氏より

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