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ファクタリング関係のQ&Aを調査

ヤフー知恵袋の質問イメージ

「ヤフー知恵袋に掲載されているファクタリングに関する質問・回答は信用してよいのか?」というお問い合わせが当サイトに複数寄せられています。

大手検索エンジン「Yahoo!」にてファクタリング関係の用語を検索すると、関連項目として知恵袋のQ&Aが表示されるのですが、その質問・回答の中には不自然なものも少なくありません。
投稿された質問と回答に信ぴょう性や根拠があるのかについて検証してまいります。

調査方法と質問の分類

ヤフー知恵袋で「ファクタリング」と検索すると700件以上がHITします。
しかしながら、知恵袋は検索語と関連性の高いQ&Aを上位に表示するアルゴリズムを持つため、今回は上位200位までをサンプリングすることにしました。(下位の質問はそのほとんどが本来のファクタリングとは無関係または関連性が低い内容であるため)

200件の質問を一つ一つ確認してゆくと、売掛金買取の流れ・手数料や掛目の計算方法・経理処理など「ファクタリングの仕組み」に関する質問が大半である一方で、明らかな「自作自演」も確認することができました。
次項では、質問の内容についてさらに詳しく解説してまいります。

元アドバイザーイメージ画像

ごく一部ではありますが、悪質ファクタリング会社と契約してしまったので助けてほしい・解決策のアドバイスをして欲しいという趣旨の投稿も寄せられていましたので、併せてご紹介いたします。

仕組みに関する質問

想定どおりではありますが、過半数(全体の6割ほど)を占めるのは「ファクタリングの仕組み」「ファクタリングの経理処理」に関するものでした。
具体的には「ファクタリングって何?」「ファクタリングと手形割引、債権譲渡の違い」「ファクタリングのデメリットは?」といった質問であり、ファクタリングのことをもっと深く知りたいという趣旨の内容です。

経理処理に関するものですと「ファクタリング手数料の勘定科目は?」などが見られ、多くの会社でファクタリングが利用されている印象を受けました。

自作自演と思われる書き込み

ファクタリング会社やアフィリエイトサイトによる自作自演と思われる書き込みの目的・仕組み・手口を確認してまいりましょう。

ほとんどが「経営難で銀行からも融資を断られてしまった。売掛金を現金化できるファクタリングというサービスを使ったことがある方はいますか?」などと投稿し、別アカウントで「ファクタリングは画期的な資金調達方法で自分も使っている」「今付き合っているのは◯◯社だが担当者も親切でお奨めできる」などと回答する、というものです。
再び質問時のアカウントでログインし、時機を見て解決済みとして質問をクローズさせ、一連の自作自演(と思われる行為)は完了です。

悪質業者に対するヘルプ

先ほど少し触れましたが、悪質ファクタリング会社に悩まされているため問題解決に知恵を貸して欲しいという意図の書き込みも見られました。具体的には、

「高額な手数料を支払っている」
「支払い遅延に対して、督促を受けている」
「闇金を紹介された」

といったように、助けやアドバイスを求めるような投稿です。
このような書き込みは想像していたよりも少なく(全体で3件程度)、以前に比べると悪徳ファクタリング会社は徐々に減ってきているのかもしれません。

自作自演に騙されない

パソコンを見ながら悩む女性

今回確認できただけでも相当数(200件中50件以上)の自作自演書き込みがありました。
前述した手口のほか

「今付き合っているファクタリング会社の手数料が高く困っているが、お奨め会社はないか?」
「給料が払えなくて困っている…」
「保証人不要で資金調達できないか?」

と様々な質問パターンを用意し、それらに対し、秀逸な言い回しで自社名を書き込むといった手口が確認されています。
質問・回答パターンは非常に豊富であり、もしかすると自作自演を請け負う専門業者による仕事なのかもしれません。
したがって、ヤフー知恵袋への投稿が真実なのか自作自演なのか、利用者側がしっかりと見定める必要があります。

元ファクタリング会社役員イメージ

中には堂々と電話番号やURLを載せて自社HPへ誘導し、他社を批判し自社を推奨するといった過激なものもありました。
累計2億件超の投稿があることを考えれば、完璧に自作自演を排除するのは難しいのでしょう。

自作自演の見極めポイント

では、自作自演投稿の特徴はどのような部分に現れるのでしょうか。
自作自演する側も決して少なくない労力(委託している場合は費用)を費やしているため、明確な誘導を行わなければ意味を成しません。
そのため自社ホームページ又はメディアサイトへの誘導は必須です。

例えば「◯◯社は良かった、お奨めできる」と特定の会社を推奨する回答と共に、URL・電話番号の記載をする、といった流れはもはやテンプレートです。
もしも、リアルな回答か自作自演かで迷った場合は、推奨されているファクタリング会社名を知恵袋で検索してみてください。

同一会社を推奨する内容の回答が複数HITするとすれば、当該ファクタリング会社は自作自演をしている可能性が高いと考えてよいでしょう。
また、回答・解決のタイミングにも不自然さが現れています。
自作自演の際に弊害となるのは、一般ユーザーからのリアルな回答です。

あまり長期間回答募集を続けてしまうと、(ファクタリングを否定するなど)期待する回答が得られなかった場合、自演効果を半減させてしまうリスクがあります。

元アドバイザーイメージ画像

回答を締め切ってしまえば一般ユーザーからのバッシング投稿をさけることができます。
このような事情から、質問→回答→解決済は比較的短いスパンで進められることがほとんどです。
質問と回答にほんの数時間しかタイムラグがない、特定会社を推奨する回答に対して間髪入れずに解決済みとなっている投稿は極めて怪しいとお考えください。

アフィリエイトの自作自演にも注意

ファクタリング会社による自作自演行為の他、アフィリエイターやメディア運営者による自作自演も存在しています。
具体的には「このサイトでファクタリング会社を比較しましょう」「ファクタリングよりもカードローンを利用しましょう。」などの文句で別サイトへ誘導するという手法です。

アフィリエイト目的の場合、URLを記載しているものがほとんどですので、見極めは比較的容易です。
今回の調査ではアフィリエイトサイトへの誘導を目的としたものが7件程度確認できましたが、その全てがURLを記載した投稿でした。

自身で選ぶことが大切

ヤフー知恵袋のグラフ

ファクタリングに関する質問は2010年頃から徐々に増えておりますが、特に2018年ごろから急激に増加しています。
「ファクタリング」という言葉がここ数年で一般化してきたことが伺える一方で、自作自演行為もこの頃から多く見られるようになりました。

ヤフー知恵袋は相互扶助の精神で成り立っているサービスですので、このような使い方をされてしまうのは非常に残念でなりません。
誤って悪徳業者を利用してしまわないためにも、ご自身でも「嘘か本当か」をしっかりと見極める必要があるのではないでしょうか。