ファクタリングの平均利用額




「少額債権だからまともに取り合ってもらえないのでは」と不安に思う方も多いのではないでしょうか。
他の企業を気にする必要はありませんが、おおよその利用金額帯を知っておけば活用できるシーンをより具体的にイメージできますし、ファクタリング会社との交渉に役立ちます。
当方が実際に扱ってきた案件に加え、現役のファクタリング会社に取材を敢行し、最も利用されている金額を割り出しました。
ファクタリング買取額割合
以下はファクタリング会社5社に取材した直近20件の買取金額の割合です。
A社 | B社 | C社 | D社 | E社 | |
---|---|---|---|---|---|
~100万円 | 7 | 3 | 4 | 5 | 4 |
100~200万円 | 10 | 8 | 5 | 7 | 3 |
200~300万円 | 1 | 5 | 6 | 2 | 5 |
300~500万円 | 2 | 2 | 2 | 4 | 0 |
500~1,000万円 | 0 | 0 | 0 | 2 | 5 |
1,000万円~ | 0 | 2 | 1 | 0 | 1 |
(単位:件)
合計100件の買取金額は、このような結果になりました。
- 100万円未満…23%
- 100万円以上200万円未満…33%
- 200万円以上300万円未満…19%
- 300万円以上500万円未満…12%
- 500万円以上1,000万円未満…9%
- 1,000万円以上 …4%
もちろん、ファクタリング会社が得意とするサービス(個人事業主を専門にしている又は医療ファクタリングが専門など)によっても大きく異なりますので、あくまでも参考としてお考えください。
500万円以下が9割弱を占める

今回の調査では、87%の利用者は500万円未満の利用であることが分かりました。
また、最も多い金額帯は100~200万円、次いで多かったのが100万円以下であったため、銀行融資ほどのまとまった金額ではなく、ちょっとした資金調達で活用されていることが分かります。
公式のホームページでは「最大1億円まで買取可能」「100~5,000万円に対応」といった表現を多く見かけますが、利用者の9割以上は1,000万円にも満たないのです。
したがって、少額利用だからといって敬遠する必要は全くありません。

中には最低買取金額を高めに設定している(または年商○千万以上など)ファクタリング会社も存在します。
その分手数料を低く設定していたり専門性を高めていたりするのですが、このようなファクタリング会社の場合、少額債権だと利用を断られてしまう若しくは審査段階で弾かれてしまう可能性があります。
300万円以下の債権を利用する場合は「少額債権に特化」「個人事業主専門」等のサービスを選ぶと良いでしょう。
平均利用額は200万円代
ファクタリングの平均利用額は「247.5万円」という結果になりました。(※稀に1,000万円以上の超高額案件がありますが、平均値を押し上げてしまうため算出条件から除外しています。)
また、法人と個人事業主の利用割合ですが、法人が65.6・個人が34.4%という結果となっています。

個人事業主だけを見ると利用金額は100万円以下が過半数を締めており、企業形態によっても大きく変わることが分かりました。
コロナ禍の影響もあり、自宅で仕事をする個人事業主が非常に多くなったため、ファクタリングでの資金調達は今後益々需要が高まると予想します。
高額債権は強気に交渉してOK

ファクタリング実務では300万円を超える案件は「高額案件」として扱っています。
各ファクタリング会社で基準は異なりますが、前述した利用額割合を考えても300万円を一つの基準と見ていただいて差し支えありません。
もしも300万円を超える債権の売却・早期現金化をお考えであれば、ぜひ手数料を強気に交渉してみてください。
2社間ファクタリングであれば10%以下、3社間ファクタリングであれば5%以下にまで下げられる可能性が高いです。
また、多少の手間はかかりますが相見積もりも必ず実施するようにしましょう。(A社は◯%だったのでもっと安くできないか等)
ファクタリング会社としても高額案件は喉から手が出るほど欲しい案件です。
仮に300万円の債権だった場合、手数料が1%変われば3万円ものコストダウンに繋がりますので、是非積極的かつ強気に交渉しましょう。