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詐欺の境界線

ファクタリング取引において「詐欺」とはどのような行為を指すのでしょうか。
前提としてファクタリングは"売掛金を買い取る"商取引であるため、現行法では完全な合法サービス。
想定していたよりも多少手数料が高かった…程度では「詐欺」とは言えません。

では、法的に詐欺(=犯罪行為)となる一線はどこなのでしょうか?

①闇金化した業者

電話で督促をかける闇金化したファクタリング業者

ファクタリングの逮捕事例でも紹介したように、詐欺業者のほとんどはファクタリングを装い、違法な融資を行ったことで摘発されています。

手口としては、当初は真っ当なファクタリング取引をしていたが、利用者がさらなる経営難に陥り、致し方なく融資を行った。
というケースもあれば、最初から売掛金を「担保」として融資を行う悪質なものまで様々です。
貸金業の許可なく融資を行うことは出資法違反となり、摘発されれば闇金と同等の刑罰が与えられます。

契約内容確認で被害を防ぐ

ファクタリング業者の提案が闇金行為なのか否かを見極めるポイントは"契約条件"です。
ファクタリングはノンリコース(還付請求権なし)契約が基本なので、万が一売掛先が破綻し売掛金回収が困難になったとしても利用者は補償する義務がありません。

しかし、闇金化した業者は売掛金を融資に対する担保として扱うため、取引先からの入金有無に関わらず返済を求めてきます。
契約時に「万が一、取引先からの支払いに問題があった場合、利用者側がその責任を追わない(返済義務がない)」旨を確認できれば、正当なファクタリング取引と見て良いでしょう。
口頭だけでなく、できれば契約書面上でもその旨の記載があると尚安心ですね。
(もちろん、期日通りの入金が無い場合は、売掛先への催促など回収に協力する必要はあります)

契約を進める中で融資の際に用いる「金銭消費貸借契約書」が出てきたら要注意です。
ファクタリングは債権の売買行為なので契約上「返済」や「金利」「利息」といった表記が出てくること自体が不自然なのです。

ちなみに、契約書なしで取引を進めようとする業者はその時点で見切りをつけ、候補から外すことを推奨します。
書面がないと、実際に振り込まれた金額が当初の話と異なっていた…という場合も言った言わないの水掛け論になってしまいますし、真っ当にファクタリング業を営む会社なら必ず契約書類を用意しています。

②違法金融の紹介

ヤミ金業者を斡旋するファクタリング会社スタッフ

少しややこしいですが、①ファクタリング会社自身が闇金行為に手を染めているケースに対して、他の闇金融を紹介するという形で違法な貸付に誘導するパターンもあります。
ファクタリングを実施してもなお資金繰りが改善しないお客に対して、闇金業者を紹介するという流れですね。

紹介先の違法金融はファクタリング会社の関連組織であったり、別組織であるものの紹介に対してファクタリング会社がキックバック報酬をもらっているなどが想定できます。
資金難に対する焦りから気持ちが揺らぐかもしれませんが、この誘惑は非常に危険です。

紹介先は住所も顔もわからない、生粋の闇金業者ですから事態は相当に複雑化します。
年利1000%を超える暴利に加え、激しい督促は限度というものを知らず、会社や取引先にまで嫌がらせをされ、廃業に追い込まれた…という事例も珍しくありません。

闇金融との取引は破滅へ一歩とこころえ、断固拒否する姿勢を貫いてください。

③違法な遅延損害金

ファクタリング会社から請求された法外な遅延損害金

支払い遅延に対する罪の意識から、深く考えずにファクタリング会社側の要求に従っている方も少なくないのが遅延損害金の過剰請求です。
ファクタリングにおける遅延損害金は取引先から入金された売上をファクタリング会社へ返済せずに使い込んでしまった場合などに、支払い遅延日数に応じて請求されるものです。

遅延損害金請求自体は商法で認められた正当な権利ですが、問題はその請求額。
悪徳なファクタリング業者は平気で遅延額の20-30%を付加して請求しているのです。

法律で認められた遅延損害金

商法第514条(商事法定利率)では「商行為によって生じた債務に関しては、法定利率は、年六分とする」と明記されており、遅延損害金は年利6%が上限となっています。
遅延損害金は「返済額 × 遅延損害金利率 ÷ 365(日) × 延滞日数」により算出されます。

仮に100万円の支払いを1ヶ月間(30日間)遅延した場合…

1,000,000円 × 6% ÷ 365日 × 30日 = 4,932円

年利6%を超える遅延損害金の請求は違法であり、悪意があれば処罰の対象となります。
今まさに遅延損害金を請求されている方はもちろん、過去に過剰な遅延損害金を支払っていたかも?と疑念がある方は前述した計算式に当てはめて確認してみましょう。
遅延損害金の過払いを起こしている場合、ファクタリング会社に対して返還を求めることもできます。

詐欺被害における相談先

実際に被害を受けてしまった…
そのような場合はどこに相談したら良いのでしょうか。
ここでは公的な相談機関と民間の法律事務所の2パターンを紹介します。

公的機関への相談

緊急出動するパトカー

公的な相談窓口としては「警察」「消費者生活センター」の2つが代表的です。
どちらも相談は無料ですが、ファクタリング会社側と交渉してくれる保証はなく、仮に本格的に動いてくれたとしても解決には長い時間が掛かります。

警察

真っ先に思い浮かぶ相談先が「警察」ではないでしょうか。
詐欺被害やストーカー、DVなど生活安全に関連した相談窓口として電話番号「#9110」を用意しています。
(ファクタリング会社や闇金融が事務所・自宅へ押しかけて脅迫されているなど差し迫った脅威があり、警察官の緊急駆け付けが必要な場合は110番を利用

同相談窓口では、被害に対して適切な対応を指南してもらえるという建前ではあるものの、具体的に警察を動かすには被害届を受理してもらう必要があります。
被害届も出せばいいという単純なものではなく、被害を裏付ける証拠や加害者の情報がないと受け付けてもらえません。
警察は「民事不介入の原則」から刑事事件でなければ扱わないため、ファクタリングの様に「商取引」である場合、民事事件と解釈し積極的な関与を避ける傾向があります。

国民生活センター

消費者庁が管轄する独立行政法人_国民生活センターが用意する消費者ホットライン「188」でも詐欺被害等の相談を受け付けています。
専門の相談員が適切なアドバイスを行う。という指針で運用されており、警察と比較してより身近な存在と言えます。

しかし、彼らに捜査権限があるわけではなく金銭的な被害を取り戻せる可能性は非常に低いのが現実です。
現状が詐欺被害に該当するか否か、警察・弁護士への相談による解決の可能性について客観的な意見を聞ける…程度に考えておきましょう。

法律家への相談

詐欺被害・闇金問題に特化した弁護士

警察は限られたリソースで重大犯罪から軽犯罪まで膨大な案件を処理しているため、我々の詐欺被害を必ず解決してくれるという保証はありません。
被害額や同様の被害件数にもよりますが、警察相談による解決はあまり期待できないのが正直なところです。

そこで頼りとなるのが、詐欺被害に特化した法律事務所の存在。
被害者の代理として悪徳業者との交渉を行い、違法な督促のストップや過払い費用の返還を進めてくれます。
先方が素直に応じない場合は、訴訟により裁判のステージで戦うことも辞さない強気な姿勢は心強いでしょう。

詐欺・闇金被害に特化した事務所へ

弁護士の中でも詐欺は特殊な分野と言えます。
一般的な法律論が通用しない、ならず者を相手に戦うため正論をブツけても効果がない場合も少なくありません。

闇金や詐欺に特化した事務所では、銀行口座凍結や携帯電話停止など業者側へ直接ダメージを与える方法を駆使し攻防します。
法的手段に加え、こうした実弾戦を並行することで詐欺業者側も音を上げて和解に応じてくるというわけです。

相談費用を考慮

詐欺・闇金に特化した法律事務所は非常に心強い味方ですが、それなりに費用が発生することは否めません。
相談料・顧問料・成功報酬など形態はさまざまですが、被害額によっては弁護士費用が上回ってしまうこともあるでしょう…
被害の程度を鑑みて冷静に判断する必要があります。

少額被害は司法書士を頼る手も

被害額が100万円前後またはそれ以下である場合には、相談先を司法書士事務所とすることで費用を削減することができるかもしれません。
司法書士は140万円を超える案件を受任できないという条件はあるもの、依頼費は弁護士に対して比較的安価な傾向があります。

また、相談無料・完全成果報酬を謳った事務所もあるので、費用を優先する場合は司法書士事務所も視野に入れて探してみてはいかがでしょうか。