ファクタリング業界のヒエラルキー
如何なる業界においても必ず存在する「ヒエラルキー」。
例えば、金融機関ならメガバンク>地方銀行>信用金庫>消費者金融…と誰もが認める業界ピラミッドが成り立っていますよね。
金融に限らず、自動車や腕時計、ファッションブランドの世界でも同様のことが言えるでしょう。
ファクタリング業界も例に漏れず、新規開業や金融機関の参入で盛り上がりを見せると同時に、業者間にヒエラルキーが生じてきています。

業界各社のスペックを照らし合わせると「①金融機関系ファクタリング会社」>「②中規模かつ10年近い運営実績を持つファクタリング会社」>「③小規模または新規参入したばかりのファクタリング会社」という3階層ピラミッドが浮かび上がってきます。
上位階層ほど企業信頼性が高く手数料も安価ですが、審査はシビアで3社間取引を前提とする場合がほとんどです。
下位階層になるほど柔軟な審査と取引先承認を省略した2社間取引を強みとする反面、手数料は高額になりがち、という構図が出来上がっています。

【第一階層】 金融機関系
業界ピラミッドの頂点にいるのは、金融機関の後ろ盾のある会社と言えるでしょう。
中小のファクタリング専門会社とは一線を画しており、信頼性・手数料の観点では圧倒的に優れています。
一方で、審査では相応の基準が設けられており“ファクタリング会社側が利用者を選別する”というスタイルで運営されています。
また、取引先に債権譲渡の承認を得る「3社間取引」を前提にすることが多く、その点でも利用のハードルが高いことは否めません。
資金調達コストの面では、これら金融機関系ファクタリング会社を利用できるのが理想ですが、なかなか利用者側の需要とマッチし難い存在と言えます。
【第二階層】 中規模・老舗
運営歴が5年〜10年(もしくはそれ以上)と比較的長く、会社規模も従業員20-30人というファクタリング会社をイメージしています。
金融機関ほどでなくとも良心的な手数料であり、取引先通知が不要な2社間ファクタリングにも対応します。
ただし、審査では運営実績や取引履歴も重視されるため社歴が浅い場合や個人事業主は利用できないこともあります。
HP・広告でもスピード入金や柔軟審査を強調せず、じっくりと審査したうえでリスクの低い優良顧客のみを掬い取る姿勢で運営されています。
ファクタリングを検討しているのであれば、現実的にはこれらの中規模・老舗ファクタリング会社から買取打診してみることをお奨めします。
※各社の階層格付けについては明確な定義があるわけではないので、具体的な会社名の記載は避けます。
【第三階層】 小規模・ベンチャー
この階層に属する会社は“ピンキリ”という表現がしっくりきます。
小規模・新規参入だが先行事業者に負けず劣らずな条件で積極的に買取を行う優良会社がある一方で、審査条件を下げて高額な手数料を設定するタイプの粗悪業者も少なくないのが実情です。
前者の優良ファクタリング会社であれば上位レイヤーの中規模会社相当の手数料にも関わらず、即日〜数日のスピード入金を実現できます。
しかし、「甘い審査」や「即日入金」という言葉に唆されて悪質会社を選んでしまうと法外な手数料で経営に追い打ちを掛けることになってしまいますので、新興系のファクタリング会社を選ぶ際は慎重な判断が必要です。
信頼性 | 手数料 | 審査 | スピード | 2社間取引 | |
---|---|---|---|---|---|
①金融機関系 | |||||
②中規模・老舗 | |||||
③小規模・新規参入 |
当サイトでは、管理人の「元ファクタリング会社役員」という経験を活かし中小規模ファクタリング会社についても詳細な調査を行っています。
中でも運営歴・信頼性・手数料・入金スピード・審査の柔軟性…と総合的にレベルの高い10社を一覧表で比較しているのでこちらも参照いただけたらと思います。

必ずしも上階層が正解ではない
手数料だけを基準に考えれば、ダメ元でもレイヤーの高い順に審査を申し込み1%でも調達コストを抑える。
というのが正攻法にも思えますが、実際の資金調達では“タイムリミット”が存在します。
そうです、いくらコスパの良い資金調達ができたとしても支払い期限に間に合わなければ意味がありませんよね。

金融機関系ファクタリング会社は平気で審査に1週間以上を費やしますが、ファクタリング専門会社であれば即日か遅くとも1-2営業日中には答えが出ます。
必要書類が揃っていれば、申込み当日に入金までこぎつけることもあります。
また、取引先に債権譲渡の承認を得るのはなかなかに抵抗があるのではないでしょうか?
その点でも2社間取引に対応する専門会社が現実的な選択となってくるのです。
ファクタリング専門会社の注意点はやはり“新参業者の信頼性見極め”でしょう。
当サイトで紹介するファクタリング会社は運営歴やユーザー評価、口コミ等を掲載しているのでそれらを参考にしていただくか、ご自身で探す場合は「登記情報は正しいか?」「代表者に逮捕歴はないか?」「オフィスの実在性(レンタルオフィスやマンションではないか?)」「契約は融資のような内容になっていないか?」といった点を重点的に確認しましょう。