支払いサイクル変更による資金ショートを回避

調達金額 | 150万円 |
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取引手法 | 3社間 |
売掛金 | 200万円 |
年商 | 2,800万円 |
従業員数 | 3人 |
従業員3人の小さな電気工事会社を経営しています。
マンションや商業施設の電装関係を主に扱っており、仕事の9割以上を一つの取引先(中堅建設会社)に依存しています。
1取引先への依存が良くないことは承知ですが、長年良い条件で仕事をもらっているためこことは切っても切れない関係です…
そんな事情を知ってか知らずか、この取引先から「支払いサイクルを変更して欲しい」という依頼がありました。
これまでの「月末締め・翌月末入金」から「月末締め・翌々月末入金」となり、資金繰りが1ヶ月遅れるため、当面は相当に厳しくなります。
突然かつ一方的な話しで困惑しましたが、取引解消となっては元も子もありません。
仕方なく、先方の条件を飲むことにしました。
しかし、1ヶ月間ほぼ入金無しの状態となるため、どう頑張っても資金ショートは免れられません…
以前から言葉は知っていたファクタリングを検討したところ、2社間・3社間の取引手法があり、取引先に売掛債権譲渡を承諾してもらう3社間ファクタリングであれば、10%前後の手数料で資金調達できることがわかりました。
「取引先からの信頼を失墜させてしまうのではないか…」と不安も過りましたが、ここで資金ショートを起こせば従業員への給料支払、次の工事の準備に支障をきたします。
取引先に内密で進める2社間ファクタリングという手も考えましたが、手数料は20%程度に跳ね上がり明らかに不利です。
悩んだ末、取引先に腹を割って実情を話したところファクタリング利用を快諾いただき、無事に3社間ファクタリングを実行できました。
結果的に150万円を前倒して資金ショートを回避することができ、取引先との関係も良好に保つことができました。
後に聞いた話しでは、取引先の経理部門が支払いサイクルを統一したいということが発端のようで、条件を飲んでもらい助かったとのことでした。
3社間取引で手数料を圧縮
今回の例でも取引先へファクタリング利用を打ち明け3社間取引の同意を得るか、または内密に進められる2社間取引を選択するかという点で悩んでいたようですね。
経営者の皆様が心配されるように「資金繰りが厳しい=会社の信頼を落とすのでは」と慎重に考えるのは当然です。
しかし、2社間/3社間ではファクタリング手数料が倍以上も変わります。
大切な売上が資金調達コストで消えてしまうのはあまりにも無念です、全てのケースで取引先が理解してくれるとは言えませんが、少しでも打診の余地があれば積極的に3社間ファクタリングを活用して欲しいというのが私の意見です。
1つ注意点としては、3社間ファクタリングの場合、契約書作成や送金など取引先⇔ファクタリング会社間で少なからずやり取りが発生します。
そのため、取引先に対して不誠実な態度をとるようなファクタリング会社は絶対NG!
3社間取引で利用する際は特に慎重な会社選びを心がけましょう。