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家賃収入を前倒し現金化

家賃をファクタリングで現金化
調達金額 1,000万円
取引手法 2社間
売掛金 1,800万円
年商 2億3,000万円
従業員数 3人

マンション5棟、アパート12棟の賃貸経営をしている小規模な不動産会社です。
本業の賃貸業は空室率も低く上手く回っている方だとは思うのですが、小遣い稼ぎに…と安易に手を出した売買仲介でしくじってしまいました。

倒産寸前の工場から破格で用地を買取れることになり、売却先も決まっていました。
これは美味しい案件だ!と踏んでいたのですが直前になり買い手からキャンセルの連絡がありました。

頼りにしていた銀行からの融資が土壇場でひっくり返ったというのが理由のようでしたが、私としては是が非でもこの土地を押さえたかったのです。
切羽詰まった元オーナーは月末までに現金払いすることを条件に相場より300万円程安い値段で手放すと言っているのです。

ただ、手元の運転資金をかき集めても1,000万円程足りない…
そこで次月入金予定の家賃収入をファクタリングで現金化し、土地を押さえる手段を選んだのです。

家賃収入は以下のように計1,800万円程の収益がありましたので、このうち1,000万円をファクタリングで現金化。

入居者一人ひとりと債権譲渡登記をするのは非現実的ですし、不安を与えたくないので必然的に2社間ファクタリングとなりました。
審査では直近1年の家賃振込状況を証明するための通帳、会社登記簿を提出し、利用用途を聞かれた程度、2日で完了しました。
入金もスムーズで翌週月曜日(審査完了が金曜だったため)には口座に着金。

高額利用だったことと家賃収入という安定した債権だったことから10%の手数料で利用することができました。
100万円の手数料が発生してしまいましたが、購入した土地はすぐに新しい買い手が見つかり350万程の利益を得ることができ、ファクタリングで掛かったコストを差し引いても250万円の黒字です。

初回から1,000万円の利用は迷いもありましたが、結果的には英断だったと自負しています。

今回のパターンのように回収が確実で計画崩れするリスクが限りなく低い場合にはファクタリングを利用して金回りに拍車を掛けるのも一つの経営テクニックなのだと知りました。

逆に手数料は馬鹿になりません。
1,000万円の調達に100万円のコストを掛けているということは銀行金利と比較したらとんでもない数字になります。
年利計算で100%を超えてくるので、トイチという言葉がぴったりな利息ですね…

便利なサービスだと思った反面、短期間で収益化できる見込みがはっきりした入念な出口戦略がなければ安易に手を出すべきではないのだな。としみじみ感じました。

この方はファクタリングの賢い利用方法を理解されていますね。
キャッシュフローの健全化が長期化する場合ファクタリングにより自身の首を締めてしまう危険性もあります。
土地買収のような突発的な資金難に対応するのは良いですが、給料支払やローン返済など慢性的なマイナス経営の場合追い打ちを掛けてしまう可能性もあるのです。